プロジェクションマッピングを利用した原寸大図面の高精度な床面投影により現場作業の生産性を大幅に向上
大成建設㈱は、建設現場でプロジェクションマッピングを利用して設計図面等を床面へ高精度に投影した原寸大図面から墨出しを行う技術「T-iDigital MARKING」を開発した。この技術の導入により、床面に投影した墨出しに必要な情報を元に専門知識の有無に関わらず必要最小限の人員で正確かつ迅速に作業を行えるため、現場作業の生産性を大幅に向上させることが可能となる。
建設工事では、各工程の最初に設計図や施工図等に記載された様々な基準線、設備器具の取り付け位置などの寸法情報を、実際の施工現場に原寸大で書き出す「墨出し」を行う。従来の墨出しは、建築仕上(壁・床・建具)工事や設備工事毎に複数の専門職員や作業員が墨出し場所を事前に測量した上で、各工事に必要な基準線や設備器具の取り付け位置などを計測しマーキングしていた。しかし、これらの作業では測量ミスや、設計変更後の情報が反映されていない図面の使用などの人為的な誤りのほか、工事ごとに別々に墨出しを行うため手待ち時間が発生するなど、作業の正確さや効率に課題があった。
そこで、同社は、プロジェクションマッピングを利用して建物の床面に原寸大で投影した図面を元に、作業員が直接マーキングすることで墨出しを正確かつ迅速に行うことができる技術「T-iDigital MARKING」を開発し、実証試験によりその有効性を確認した(写真1)。
■写真1 プロジェクションマッピングによる施工図面の投影状況
※詳しくは会員webサイトにて公開
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